母の入院⑤

ハーゲンダッツを買った後はしばらく何事もなくすごしていた。

しかし、携帯がちゃららんと音がなる、あまりいい知らせではなさそうだ。

「母が車いすから落ちたからまた少し入院が長引きます」

うん。大変だ、その日の夜に話を聞きに兄の元に。

どうやら、車いすからベットに移動するときに尻もちをついただけらしい。

なんやねん。でも入院が長引くことには間違いないみたい。どうやらまだまだ、手の力がないらしく、立ち上がることが困難なために退院は少し様子見とのことでした。そらそうだわな。帰ってきても兄の負担がすごいことになりそうだし、私は助けるにしても一緒に住んでいないし、仕事の関係で簡単にもいけないから。ただ、どうも退院が遠のくことが母にとってはかなり苦痛であるみたい。

日々、あれ食べたい、これ食べたいというているみたい。今は楽しみが食事ばかりになるほどに病院食は味気ないのでしょう。わかります。私も過去に入院していたことがありますからね。

その尻もち事件からしばらくしてから退院が決まったとのことで、兄から連絡を受けました。

何もありませんように。と祈って日々を過ごしていると、兄から退院の日は揺るがないようだと。

とはいえ、私の仕事の日であるために兄にすべてを任して、家に帰ってきたときに顔を見せに行こうと思っていました。

迎えた退院日。手続きも何もかもすましてくれている兄に感謝です。かえって来た日の夕方に早速実家に顔を見に行きました。兄にも行くとは言わずに行ったため、家のカギがしまっております(当たり前だ)窓をコンコンと鳴らすのがいつもの合図なので、それをすると母が「誰か来たよ。お兄ちゃん。お兄ちゃん。」

と、もちろん母はかえって来たばかりで足がまだまだ自由に動けるわけでもないから兄が出迎えてくれました。

顔を見るとずいぶん安心しました。入院生活で入れ歯の形がはまらなくなったみたいで、余計に顔が疲れて、やつれているようにも見えました。それでも実家にいる母はいくらか笑顔が見えたので安心してその日は帰りました。翌日夕方に退院祝いでお寿司を買って娘と来るからねと。

入院中もコストコのサーモンが食べたいとよく聞いていたので、それを兄にも話していたのですが、退院祝いとしてプレゼントすることにしました。歯がないようだけど大丈夫と笑って言ってたのでその笑顔がもっと笑顔になるような楽しみにして幸せを感じられることがいいなっと思いながら家路につきました。

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