【健康論文メモ #12】タンパク質は「食べるだけ」でカロリーを使う。DIT(食事誘発性熱産生)の話

健康論文メモ

久しぶりの健康論文メモ、今日は「DIT(ディット)」の話です。日本語やと食事誘発性熱産生。なんか難しそうな名前ですけど、中身はめちゃくちゃシンプルで、面白かったんですよね。

ひとことで言うと——「食べ物を消化・吸収するだけでも、体はカロリーを使ってる」という話です。で、その“使う量”が、タンパク質・炭水化物・脂質で全然ちがう。タンパク質がダントツで多い。つまり同じカロリーでも、タンパク質で摂った方が「食べた瞬間に勝手に減る分」が大きいんです。

私も今ダイエットを仕切り直してる最中で、毎晩タンパク質を山盛り食べてます。その「タンパク質ばっかり食べる意味」、筋肉を残すためだけやと思ってたんですけど、実はもう一個ちゃんと理由があった。それが今日のDITの話です。

結論を1行で

タンパク質は、消化・吸収するだけで摂取カロリーの2〜3割を熱として消費する。だから「食べるだけで、ちょっと代謝が上がる」栄養素。

そもそもDIT(食事誘発性熱産生)って何?

人間が1日に使うエネルギーは、ざっくり3つに分かれます。

  • 基礎代謝……寝てても勝手に使う分(いちばんデカい)
  • 活動代謝……歩いたり動いたりで使う分
  • DIT(食事誘発性熱産生)……食べ物を消化・吸収・代謝するために使う分

この3つ目がDITです。食事のあと体がポカポカするあの感じ、あれがまさにDIT。消化や栄養素の処理(吸収したり、貯めたり)にもエネルギーが要る——つまり「食べる」という行為そのものに、ちゃんとカロリーがかかってるわけですね。1日の総消費のだいたい1割前後を占めると言われてます。

論文・研究の要点

ここが今日のいちばん面白いとこ。栄養素ごとにDITの“率”が全然ちがうんです。

  • 栄養素別のDIT率(摂取カロリーに対して)はこんな感じ
    • タンパク質 …… 約20〜30%
    • 炭水化物 …… 約5〜10%
    • 脂質 …… 約0〜3%

    → タンパク質だけ、文字どおり“桁ちがい”。100kcal分のタンパク質を食べたら、20〜30kcalは消化・処理で消えてく計算です(Tappy 1996)。

  • 「燃えやすさ」には順番がある……食後にエネルギーとして使われる優先順位はアルコール → タンパク質 → 炭水化物 → 脂質。DITの大きさもこの順番に従う。脂質はいちばん“そのまま貯まりやすい”ってことです(Westerterp 2004)。
  • 普通の食事(ミックス)だと、DITは1日の総消費の5〜15%……同じカロリーでも、タンパク質やアルコールの割合が高い食事はDITが上がり、脂質が多い食事は下がる。「何を食べたか」で、勝手に消えるカロリーが変わるんですね(Westerterp 2004)。
  • 高タンパク食は「熱産生」と「満腹感」を両方上げる……ランダム化試験を集めたレビューで、タンパク質を増やすと(1)DITが上がる(2)満腹感が増えて、次の食事の食べ過ぎが減る、という結論。痩せやすさにつながる可能性が示されています(Halton & Hu 2004)。
  • 仕組みはちゃんと理由がある……タンパク質(アミノ酸)の処理にはエネルギーが要る。さらに満腹ホルモン(GLP-1など)が出て、食欲ホルモン(グレリン)が下がる。これが「食べた瞬間に代謝が上がって、しかも腹も減りにくい」の正体(Pesta & Samuel 2014)。
    ※ただしこのレビューは“注意点”も挙げてます。タンパク質の摂りすぎは腎臓に負担をかける可能性があるので、あくまで適量を、水をしっかり摂りながらが前提です。

自分への応用

正直に言うと、論文に出てくるレベルのタンパク質を、普通の食事だけで保つのは自分には到底無理です。ほぼ同じ食材を、同じような調理法で毎日――ここまでくると、もうダイエットというよりボディーメイク。さすがに自分にできる気はしません。

それでも少しでも近づけたくて、最近やっているのが「無糖ヨーグルトにプロテインを30g混ぜる」こと。これが地味におすすめで、

  • おやつ感覚で食べられるから、ちゃんと満腹になる
  • デザート風にすると「我慢ばっかりしてる…!」っていうダイエットのしんどさが薄れる
  • ブルーベリーを足したら、もうご馳走です

我慢を“ご褒美”に変えられるのが、いちばんのメリットかもしれません。……まあ、足せば足すほどカロリーも費用も上がっていくんですけどね(笑)

そして大前提として、DITがあるからといって食べすぎてOKなわけじゃない。土台はやっぱりカロリー赤字。タンパク質は、その上で“ちょっと得する”くらいの感覚がちょうどいいんだと思います。

まとめ

  • 食べるだけでカロリーを使う「DIT」がある。1日の消費の1割前後
  • 栄養素別だとタンパク質20〜30%、炭水化物5〜10%、脂質0〜3%。タンパク質がダントツ
  • だから高タンパク食は「熱産生↑」+「満腹感↑」のダブルでダイエット向き
  • ただし“魔法”やない。土台はあくまでカロリー赤字。摂りすぎは腎臓に負担なので適量&水分しっかり

「タンパク質を食べると痩せやすい」ってよく聞くけど、その理屈の半分は、このDIT(食べるだけでカロリーを使う)やったんやな、と。残り半分は満腹感。なるほど納得、って感じでした。私が毎晩タンパク質を盛ってるのも、ちゃんと意味があったってことで(笑)。

出典

※この記事は、上の論文・レビューをもとに、私なりに噛み砕いたメモです。数値はあくまで研究上の目安で、効果には個人差があります。

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